「あなたの長所は?」と聞かれて、あなたはいくつ答えられますか?

・友人に「あなたって長所ないよね」と言われた
・自分の長所が思い浮かばない
・短所ばかりの自分に長所がある訳がない
なんて思っている方もいるかもしれません。
でも、短所があるなら、必ず長所もあります。
なぜなら、長所と短所は表裏一体の関係だから。
この記事では、
・長所が見つからないのはなぜ?
・長所の見つけ方
・短所との付き合い方
について、心理学を元に分かりやすく解説していきます。
この記事を読み終えれば、あなたも自分の長所に気づき、前向きな気持ちで自分と向き合っていけるようになりますよ!
長所が見つからないのはなぜ?

【長所】優れているところ
【短所】劣っているところ
多くの人は「あなたの長所は?」と尋ねられると、すぐに答えが出てきません。
長所を話す時も、少し恥ずかしそうに言います。
私は心理学で講演会を開いた時、よく参加者の皆さんに自分の良い所について質問してみるのですが、多くの方は自分の良い所を話すよりも、欠点(短所)を先に話します。
それはなぜか?
昔から日本で長く行われている「賞罰教育」の影響です。
賞罰(しょうばつ)教育とは、「誉める」ことと「叱る(罰を与える)」ことを組み合わせた教育法で、学校などの規定や法則の中に生徒たちが統一して収まるよう、管理しやすいために使用されてきたと考えられます。
・人よりも特別であることは恥ずかしいことだ
・周りと同じでなければいけない
というような概念を知らず知らず植え付けられて育ってきたのです。
また、日本人特有の「謙虚さ」「人より自分をへりくだって見せる」文化によって、自分のことを良く評価することは、なんとなく気恥ずかしいという風潮があります。
人はマイナスな面に目が行く習性がある
また、人間の心理として、つい「マイナスな面に目が行く」という習性があります。
つい、当たり前に足りているものよりも、足りていないものに目が行くんですね。
人の行動を見ていても、相手の欠点を探してしまうのが人間です。
長所の見つけ方

では、どのようにすれば長所を見つけられるでしょうか?
それは、とても簡単です。
あなたの短所は長所でもある!!
と気づくことです。
ね?とても簡単でしょ?(笑)
リフレーミング
心理学で、「リフレーミング」という手法があります。
【リフレーミング】
ものの見方(考え方)の視点を変えること
実際に例を挙げて見てみましょう。
新しいことを始めても、大抵長く続かないという人がいたとします。
マイナスの見方
プラスの見方
いかかですか?
2つのものの見方を比べてみると、180度見方が変わりますよね。
長く続かなくて飽きっぽいと捉えることも出来れば、一方で好奇心旺盛で色々な物事にチャレンジしていくことが出来る、とも捉えられます。
ある人には危機的な、怖い、不安な出来事だとしても、ある人にはチャンス、ワクワク、やる気な出来事に見えるかもしれないのです。
ものの見方を変えるだけで、自分の置かれた状況も180度変わる、ということです。
【リフレーミング 例】
・いい加減→こだわらない、おおらか
・しつこい→粘り強い
・優柔不断→じっくり考える
・無口→聞き上手
・わがまま→自己主張できる
・せっかち→反応が素早い
短所と言われるものは、すべて長所に置き換えることが出来ます。
短所との付き合い方

短所は長所でもある、と気づくこと。
「短所と長所」「陰と陽」「光と影」「プラスとマイナス」
これらは、対極にあるように見えて、実は一体なのです。
カードの表と裏のように、必ずセットで必要なもの。背中合わせに存在しています。
本来は、どちらかが良くてどちらかが悪いということはありません。
マイナスがあるからプラスがある
あなたが自分の性格の中でとてもマイナスだと思っている部分が、他の人から見るととてもプラスに見える、ということはよくあります。
一面だけを切り取って「とてもいい人」に見えたとしても、どこかに必ず欠点はあります。それらのバランスを取りながら1人の人間は成り立っています。
リフレーミングを取り入れるコツ
慣れるまではなかなかリフレーミングすることは難しいかもしれません。
そんな時は、ぜひ誰か信頼できる人に自分の長所を聞いてみてください。
自分以外の人の視点を取り入れることで、新しいものの見方を取り入れることが出来ます。
それから、自分の短所を紙に思いつくままに書き出してみて。
それらの短所をどのように長所に置き換えられるか?をドリルを解くように練習してみるのです。
やはり、考え方も習慣です。
今までの習慣を捨てて、新しい習慣を身に着けるためにはトレーニングは必要です。
出来ることから始めてみてください。
私の短所
私は小さい頃、親や兄弟から「お前はいつもボーっとしている」と言われてきました。
1人で何を考えてるのか分からない、行動が遅い、とよく怒られました(笑)
自分でも言われている内に、「確かに私はぼんやりしているなぁ」と自分のダメな所として
捉えていたのですが、心理学を学んで気づいたのは
私はボーっとしているかもしれないけれど、マイペースに物事を進められるという長所でもあるじゃないか!ということです。
良い面、悪い面、どちらも兼ね備えているんだな。
大人になってからは、人から「楽観的に物事を見られるところが強みですね」とか「周りと比べず、自分のペースを保っていけるのが羨ましいです」と言われたこともあります。
なあんだ、あまり悲観的に考えなくても良かったのだ、と気づきました(^^)
確かに周りを見てみると、
完ぺきで長所しかないなんていう人はいないんですよね。
誰でも、長所と短所を持っていて、見る人によっては短所にも見え、長所にも見える。
自分で決めつけてしまうのはもったいないな、と思っています。
まとめ

これからの時代は、「個人」に注目が集まる時代です。
きっと、教育の内容も変わってくるでしょう。
上記のリフレーミングを取り入れることが出来れば、自分の良い所に目が向くのと同時に、他の人の好い所にも気づけるようになりますよ!
・人はマイナスな面に目が行くという習性がある
・短所は長所でもあると気づき、リフレーミングでものの見方の視点を変えることが大切
・信頼できる人に自分の長所を聞いてみる
・短所を紙に書き出しリフレーミングの練習をする
ぜひこれらのことを実践して、自分自身にも、自分の周りの人にも、良い影響を与えられる人間になりましょう✩